かつて、お殿様が独り占めしたという黄金色に輝く「おいしい健康食=辛子れんこん」。この熊本の郷土料理を、先祖代々400年以上も作り続ける老舗店があります。お酒のおつまみにピッタリ!な辛子の効いた「辛子れんこん」は、お殿様だけでなく、昭和を代表するビッグスターも虜に⁉︎そのビッグスターとは……お店にサインがあるので探してください。
加藤清正公が熊本に持ち込み、細川忠興公が熊本に根付かせたという「肥後象嵌」。武家の間でも流行していたというお洒落アイテムです!そして、令和の時代でも、ネクタイピンや万年筆、ネックレスといったお洒落アイテムとして残っています。「ファッションの流行を知るなら熊本へ」なんて時代もあった熊本ならでは。肥後象嵌の体験もできるので、ぜひ♪
細川家初代・細川藤孝(幽斎)公など、歴代の細川家当主を祀っている「出水神社」は、お殿様も愛でた美しい庭園が残る「水前寺成趣園」にあります。水の都・熊本が誇る湧水、四季折々で景色を変える木々が植えられていて、旅の途中にほっとひと息つくのにおすすめ。肥後六花や肥後野菜も植えられるなど、熊本の文化が詰まったオアシスです。
熊本の食材と水にこだわり、看板に「郷土料理」と掲げる「青柳」。その熱い思いから、お殿様料理を記した200年前のレシピ集「料理方秘」を発見!なんと、血も滲むような努力の末、再現してしまいます。「本丸御膳」と名付けられた料理には、ひご野菜を使ったものやポルトガルから伝来した料理、お酒が進む前菜まで。これでお腹の中まで、お殿様気分です。
加藤清正公の時代から宿場町として栄えた川尻にある、約150年続く「瑞鷹」。2016年の熊本地震で大きな被害を受けるものの、再び立ち上がり、熊本の伝統酒"赤酒"をはじめ、国内外の数々のコンクールで入選した酒を手がけたり、無肥料酒米づくりに取り組んだり、進化・深化を続けている酒蔵です。おいしすぎて、試飲のしすぎで長居しちゃうのでご用心を。
「瑞鷹」と同じく川尻にある6軒の和菓子店が集まり結成した「開懐世利(かわせり)六菓匠(ろっかしょう)」。和菓子で町おこしを!と立ち上がり、知恵を出し合い、活動しています。見た目の美しさに感動したり、素朴な味わいにほっとしたり、創業230年を越える「天明堂」をはじめ、6軒それぞれの個性が光る和菓子は、どれも食べたい! いや、食べて欲しいんです!
無骨な気性を表す「肥後もっこす」という言葉がピタリとはまりそうなご主人がいる老舗草履屋。数え切れないほど並んだ草履の中から、ぴったりの一足をおすすめしてくれ、「粋な履き方」だって教えてくれます。若い人たちの間では、洋服×草履がブームになっているとか。熊本弁ばりばりのご主人との会話も、旅の醍醐味ですよ!
旅先でバナナ?とお思いでしょうが、ぜひ足を運んで欲しいバナナ専門店。「武蔵屋」さんより優しい熊本弁で迎えてくれるご主人が、自信を持ってすすめるバナナは、食べたら虜になるほど。ムロで熟成し、「今だ!」というタイミングで店頭に並ぶこだわりようです。バナナ片手にまち歩きが、城下町で流行るハズ!
熊本なのに長崎? 一度突っ込みたくなる店名を持つ、1階に書店があり、2階に喫茶室があるブックカフェみたいな一軒。国登録有形文化財でもあるレンガ造り建物は、とにかく絵になり、ナポリタンやカレー、コーヒーをいただきながら、路面電車が走る様子を眺めていると…。その空間に自分がいるってだけで、悦になれること間違いありません!
もともと酒屋だった建物を改装して、夫婦で歩み始めたという「川上酒店」のおふたり。県産酒への愛が詰まったお店には、日本酒・焼酎、ワインがずらずら。テイスティングもできるので、お願いしてみましょう。ソムリエの奥様が開くセミナーを受けたり、県産酒の話を聞いたり、「旅して学ぶ」。これ、新しい旅の楽しみ方ですよ。
「町屋救出屋」早川祐三さんがいる「早川倉庫」は、倉庫だけど、ライブやイベントがあったり、訪れるタイミング次第で表情いろいろ。写真映えする建物を眺めているとノスタルジックな気分になってきます。せっかくなら、町屋のゲストハウスに泊まれば、徒歩圏内に「上村元三商店」が。これで、飲んだくれコース決まりです!
着物姿で町案内をしたり、Tシャツ姿で出張BBQをしたり、町おこしのためなら何でもしちゃう上村元三さん。元三さんが営む居酒屋は、近所の常連さんから、旅の途中にふらりと立ち寄った人、いろんな人が集うお店です。おせっかいな元三さんが、人と人をつなぐので、気づけばみんなお友達。旅先に1軒持っていたい止まり木のような場所です。